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【#189】実験報告書

R-248に了承を得、以下の実験を行いました。

 

Case01:R-248の液状の体を刃物で細かく刻む。

 結果、1m㎥までなら体は1つに戻ろうとしました。それ以下になると動かなくなり、物質はただの水に変化しました。R-248曰く“感覚がなくなる”とのことです。
 この実験で100mlが水になり消失しましたが、実験終了後に総量を再計したところ200lに戻っています。このことについてR-248に問うと“(100ml)無くなると寂しいので元に戻した”と話しています。R-248に増殖能力はあると思われますが現在まで総量が200lを上回ることは確認できていません。

Case02:R-248にこちらが要求した物体、生物に変化するよう指示。

①全身が白い毛並みのヤギ(成体)
 R-248は白い毛並みをしたメスの特徴を持つヤギに変化しました。性別についてはR-248には生殖器などは確認できていませんが、これまでの様子では雌、もしくは女性の特徴を持たせた場合が多いです。
 変化後は当然ですが人語を話すことはできませんでした。しかし人語を理解し、職員の呼びかけに対し、訓練されていないヤギでは不可能なことを実行させたので知能に変わりないようです。
 また、“変化した動物と同じ別の個体とのコミュニケーションをとることができる”とR-248から進言がありました。試しにヤギに変化したR-248の前に別の年老いたヤギを連れて会わせました。しばらくした後R-248は人型に変化し、ヤギが年寄りであること、人間に飼育されていたが飼い主が死んでしまったことを職員に伝えました。後に調べたところ、年老いたヤギは元はある牧場で飼われていたペットであり牧場主は既に死亡していました。R-248のこのコミュニケーションは変化している間のみで、変化を解いた後はできませんでした。
 また、変化後のヤギの体を解剖して中がどうなっているのか知りたいとR-248持ちかけたところ“そんなことをしたら死んじゃいますよ、常識的に考えて”と拒否されたのでこの実験については実施できていません。

②2匹の犬
 R-248は指示後、2匹のイエイヌに変化しました。犬種は2匹ともゴールデンレトリバーです。これは実際にいるゴールデンレトリバーと外見上また身体的にも違いはありません。2匹はそれぞれ別の動きをすることができます。更に職員の指示に対しても的確に反応しています。
 2匹を別々の部屋に待機させそれぞれの部屋の様子を確認させたところ、お互いの部屋の家具の配置が把握できていました。2匹は記憶や感覚の共有ができていると判断できます。またおおよその場所も判断できるようで、現在地から見てどの方角にいるのかを確認できました。

 この状態で片方のみ人型になれるようですが、その際は平衡感覚が低下しており立って歩くことはできませんでした。R-248曰く“犬は四つ足(四足歩行)だけど人間はそうじゃないからうまく歩けない”とのことです。感覚が引っ張られてるのでしょう。この場合でも別室のイエイヌは職員の指示に反応できており、人型になった片方もそのことを知覚できています。この知覚には時間の誤差がみられず、ほぼ同時に行われています。

 R-248に片方が死んだらどうなるかと尋ねると“元の液体になって残った方に来るか、そのまま水になる”と話しています。これは他の実験にて証明されています。

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⑪できるだけ多くの生物

 指示後、R-248は大量の蟻に変化しました。変化後、蟻は部屋の床を埋め尽くしたため、職員が驚きのあまり飛び上がり後頭部を壁に強打しました。職員は気絶をしてしまったため実験は中止、R-248は蟻のまま部屋を脱出し、他の職員を探しながら気絶した職員の介抱を行っていました。この実験については正確な数は判明していませんが部屋の重感知器では178kgまで測量しています。

 現在はこの実験について再度行うことは許可されていません。

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⑰一般に普及されている電子レンジ

 最初は電子レンジが何なのか分からないと変化を行いませんでしたが、職員がイラストにて形状を説明するとR-248はその通りに再現を行いました。しかし、電子レンジの機能を備えておらず、そのことについて職員が指摘をすると大きく震えたのちその通りに変化しました。食べ物は問題なく加熱できています。

 また一般の電子レンジと違いコンセントへの接続を必要としません。代わりに飢餓感を訴え、実験当日の食物摂取量が1.25倍になっています。生物に変化するより、機械に変化する方がエネルギーを多く消費するようです。

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㉝R-248が思う最強の機械

 R-248はしばらく悩む様子を見せると■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■に変化しました。

 <<<削除済み>>>

 今後、この指示での実験は禁止します。

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㊺■■■■■■■■■■■■■■■

  <<<削除済み>>>

これ以上の実験を行う場合はY-002の承認が必要です。許可なく行った場合は違反条項に則り処罰の対象になります。

Case03:<<<開示承認待ち>>>

Case04:<<<開示承認待ち>>>